ESG図解

 

「ESG投資」についての図解を年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)さんと協働して作成しました。

この図解は、ESG投資について「ESGってそもそも何?なぜ重要なの?」というような疑問に答えつつ、俯瞰的に概要を解説するものです。ESG投資という言葉は聞いたことがあるけど内容までは知らない、という人などにぜひ。以下、図解です。

この図解は、動画にもなっています。GPIFさんの公式youtubeアカウントでアップロードされているので、ぜひ見てみてください。

元々、このESG投資についての図解をしたのは、ビジネスモデル2.0図鑑という本の序章を書いたことがきっかけです。序章では、これからの企業経営と社会性をつなぐキーワードとして、ESG投資の説明をしていました。

 僕も、はじめはなぜGPIFのような機関投資家が、ESG投資をするのかがわからなかった。ESG投資は平たくいえば「いい会社に投資します」ということなので、社会性はあるだろうが、経済合理性が薄いような気がしたからだ。

 しかしその考え方は間違いだった。100兆円規模の運用をしていると、一社一社の株価の上がり下がりはごくごく小さな話で、もはや日本の経済全体に投資しているような(日本だけではないが)もの。そうなると、しっかり利回りを出すためには、日本の経済全体を揺るがすようなリスクを排除する方向で投資していかなければならない。それはつまり E:環境の問題だったり、 S:社会の問題だったり、それに向き合う G:企業統治の問題に配慮して投資していくことが、長期的な利回りを確保していくことにつながる。言い換えれば、それだけ環境や社会の問題は無視できなくなってきている、ということだ。ここにも、社会性が重要視されるべき一端が垣間見える。

 SDGsやESGのような動きが世界的に起こり、企業はより中長期で社会にとってためになる存在にならなければいけない外圧が働いている。つまり、企業にとって社会性はますます大事になってくることは間違いない。
- ビジネスモデル2.0図鑑の序章より

このようなばっくりとした説明にも関わらず、本を出版した後に、GPIFさんからお声がけいただき、そこで、ESG投資についての理解をより広めていきたいというお話の中で、今回の図解を制作しました。

これまでESG投資についてあまり自分には関係ないものだ(もしくは知らなかった)と思っていた人が、これは社会にとって必要な考え方で、それなら自分にも関係があるかもしれないと、かつての自分のように感じていただけたら、本当に嬉しいです。

尚、本来はESG投資は10数枚の図解でまとめられるようなテーマではないのですが、できるだけ平易に、これまで知らなかった人に向けて届けられたらという思いで、複雑で専門的な内容については省いている部分もあります。

そのため、ESG投資についてのより詳しい内容についてはESG活動報告書など他の資料もご参照ください。

https://www.gpif.go.jp/investment/esg/2019esg.html


図解

近藤哲朗,沖山誠