図解商店について

 

図解商店とは

図解商店は、図解総研の図解(データ・テンプレート・ツールキットなど)を販売するオンライン商店です。

断片化された情報を価値あるものに統合し、構造化し、図解によって可視化し、図解そのものを販売する場です。

それによって、図解という技術そのものの価値があがり、社会の不透明さやわかりにくさを解体し、「人と社会を近づける」ことを目的としています。

なぜ図解を販売するのか?

結論から書くのがなかなか難しく、少し長くなってしまいますがお付き合いください。図解総研では、これまで様々な図解をつくってきました。

  • ビジネスモデルを図解するためのフレームワーク「ビジネスモデル図解」

  • 会計の全体像をつかむためのフレームワーク「会計の地図」

  • 共創を可視化するためのフレームワーク「パーパスモデル」

などなど。そして、無料で公開し続けてきました。

特に書籍については、はじめにとか第1章だけ公開、または期間限定で公開というのは比較的よくありますが、ビジネス書を無期限かつ最初から最後まで全文無料公開、を3回連続で続けたのはあまり例がないのではないかと思います。

最初に出したビジネスモデル2.0図鑑は、2018年9月に発売されましたが、4年半が経った現在も無料公開し続けています。

この3つの書籍をすべて無料公開し、だんだんと書籍そのものの無料公開にあきてきたこともあり、次に出した共著の書籍「パーパスモデル」では、書籍は無料公開せず、プロトタイプではありますがWebサービスを自分たち自らお金をかけて開発し、かんたんに図解がつくれるようなツールとして無料公開しました。

よく聞かれます。「どうやってマネタイズしてるんですか?」と。正直、ほぼ、できていません。いつも冗談半分で、ビジネスモデルの本とかつくっておきながら、自分たちのビジネスモデルには無頓着で・・・医者の不養生なんです。とお話してきましたが、冗談ではなく本当にビジネスモデルらしきものはありませんでした。

これまでは、本を通じて図解総研の活動を知っていただいた企業からお声がけいただく、受託のお仕事が主な収益源となっていました。「ビジネスモデルを図解するワークショップを社内向けにお願いできませんか」とか、「伝えなければならないことがあるのになかなかうまく伝わらないので一緒に考えてもらえませんか」とか、図解という手法を用いてできることはなんでもやってきました。

特に、ビジネスモデル図解の講演やワークショップは主に大企業の方々を相手に数十回開催し、累計でいえば数千人に向けてお話したと思います。

また、ESG投資についての概要がつかめる「ESG図解」や、環境問題を共通の型でみる「環境問題図解」、介護にまつわる課題を可視化する「介護課題デザインマップ」、ダイアログ・ダイバーシティミュージアムの歴史やストーリー、参加方法までわかる図解パネルなど、おかげさまで、複雑な情報を分解し、構造化し、可視化する「図解」という手法によって、様々な企業・団体の方とご一緒することができました。

しかし、当たり前ですが受託は相手ありきであり、お問合せが続くときもあれば、一定期間なにもないときもあります。変動性が強いのです。3月末にむけて忙しくなり、4月はひま、みたいなことが結構あります。まあ、それはどの企業もそうかもしれませんが・・・。

ということで、図解総研の収益源は主に以下の2つでした。

  • 受託(講演・ワークショップ・コンサルティング等)

  • 書籍からの印税

書籍は全文無料公開したものの、累計16万部以上発行され、おかげさまで売れています。ただし、書籍の印税はあくまで重版されたタイミングでしか売上にならず、重版されるかどうかもわからないため、売上を想定するにはかなり不確実性が高く、規模としても、事業としてやるのはなかなか難しい現状です。

というわけで、もっとうまくやる方法もあるのかもしれませんが、現状、受託も書籍も不確実性が強く、なかなか収益が安定せず、活動がなかなか持続的になりにくいという課題がありました。見方によっては、いつ倒産してもおかしくない状況です。活動を続けるためには、この文章を読んでいるそこのあなた!を含む、みなさんの助けが必要です。

図解総研は、さまざまな複雑な事象を構造化・可視化していく組織です。そうすることで社会全体のコミュニケーションコストを減らしたり、社会参加へのきっかけになることを目指しています。「図解で人と社会を近づける」が図解総研のパーパスです。

図解することそのものがコアバリューであるのに、その図解そのものをすべて無償で公開しつづけていくことは、自分たちの価値を自分たちで貶めていることにもなるのではないか、と思い始めました。ビジュアルシンクタンク「図解総研」と名乗り、図解を第一とするじぶんたちこそ、図解そのものを売り、図解でごはんが食べられるようにならないとダメなのでは・・・?と。図解の可能性・市場をじぶんたちが広げていかなければと思いました。

これまで、できる限り図解を無料で公開してきたことで、様々な方にみていただき、知っていただくきっかけになれたことはよかったと思っています。しかし、自分たちの活動をより持続的にし、もっと多くの方の課題にむきあい、社会的インパクトを生み出していく上で、図解そのものに価値を感じていただき、図解そのものを売る。ここから逃げず、まずはやってみようと、図解総研のメンバー内で話しました。

ということで、無料で公開してきた図解も、基本的には有料にしていきます。その中で、ビジネスモデル図解ツールキットやビジネスモデル図解シート、インパクト加重会計マップなどは有料化させていただきました。もちろん、すでに、無料で申し込みいただいた方々は、そのままお使いいただいて構いません。

すでに公開している書籍の全文無料公開は、まだ続けようと思っています。書籍を通じて知ってくださる方がいまだに多く、書籍を入り口として、その後有料のツールを購入いただくような場合もあるかなと思うためです。

はたして図解は売れるのか?

図解は基本的にデジタルデータです。無料で公開されていることも多く、複製が容易であり、図解そのものを売る、ということが成り立つのかどうか、正直なところわかりません。

しかし、図解を生業とするわたしたち図解総研が、図解そのものを売り、それで生計をたてていくという事業にチャレンジしないで、誰がやるのかとも思います。

ここまでみてくださった方は、もう図解総研の船に乗っているも同然です。ぜひ、一緒にこのチャレンジに乗っかっていただき、応援購入いただいたり、応援拡散いただいたり、友人に教えていただいたり、こんな図解が商品としてあったら買うよとこっそり耳打ちしたり・・、していただけると嬉しいです。

ちなみに、システムの都合上、通貨単位が円ではなくドルになっています。円にしたかったのですが、できなかったので、発想を変え、これからグローバルで仕事していく布石だとして、むりやり納得させています。

実際に、インパクト加重会計マップという図解は、英語版でつくり、海外からの反響も多く、ああ、図解は世界共通だなと、あらためて思いました。購入する際の住所入力が英語仕様でちょっと面倒なのですが、まずはミニマムスタートということで、ご理解いただけると幸いです。

ということで、ぜひ図解商店をお楽しみいただければと思います。