SBI新生銀行が、一般社団法人海外環境協力センター(OECC)とともにつくった「生物多様性」の課題構造マップに、図解総研が協力しました。マップは、2026年6月に同行が公開したペーパーに、図解総研のクレジットとともに掲載されています。
背景
SBI新生銀行は2025年度から、環境や社会の課題の構造を理解し、少ない力で大きな変化を生み出せる介入点(レバレッジポイント)を見極めながらサステナブルファイナンスを進める方法を検討しています。課題構造マップは、そのための実務の道具として開発されました。
第一弾の対象は生物多様性です。ビジネスとの関わりが強い課題や活動を整理して見えるようにし、ファイナンスや事業がどの課題に貢献するかを判断するときに参照できることを目標にしています。
つくったもの
マップは生態系の領域ごとにつくられています。はじめに、陸上の生態系のうち情報の多い「森林」「農地」「都市」が対象になりました。ペーパーには、このうち「農地生態系」のマップが載っています。
マップは「生物多様性の損失」を最終的な課題として置き、そこに影響する要素と、その原因になる人の活動を、箱と矢印でつないでいます。図には次の決まりがあります。
- 因果関係の確信度が高いものは実線の矢印、低いものは点線の矢印でつなぐ
- 影響要素や要因の重要度は、箱の高さで表す
- 一枚で読めることを優先して要素を絞り、省いた要因と因果は文章の資料で補う
矢印が多く集まる箱を見ると、どの要因が課題全体に強く影響しているかが読み取れます。

図:農地生態系の課題構造マップ。(C) SBI新生銀行(2025年10月OECC作成、協力:株式会社図解総研)
進め方
ペーパーによると、マップは次の順でつくられています。
- 最終的な課題を特定する
- 国際機関や官公庁などが公表している一次情報を集める
- 対象の生態系の特徴を整理する
- 最終的な課題から順にたどり、重要な影響要素を抜き出す
- そのうち、ビジネス活動を中心とした人の活動の要因を特定する
- 要素を箱で置き、矢印でつないで図にする
調査と分析は生物多様性の専門家がいるOECCが行い、図解総研は、それを図としてどう設計し、どう見せるかに協力しました。要素をどの細かさで置くか、どこまで網羅するかは、つくる過程で議論になった点としてペーパーに書かれています。
社会の課題どうしのつながりを一枚の図にする方法は、図解総研の課題マップでも紹介しています。
概要
- 時期:2025年10月に作成、2026年6月にペーパーで公開
- 図解総研の役割:課題構造マップの作成への協力(図としての設計とデザイン)
- 成果物:「生物多様性」の課題構造マップ(森林・農地・都市の生態系)
- 公開先:SBI新生銀行「サステナブルファイナンスにおける課題起点アプローチの強化」(2026年6月)
- クレジット:(C) SBI新生銀行(2025年10月OECC作成、協力:株式会社図解総研)